代表的な疾患とそのサイン
- 「猫エイズ」「白血病」などの感染症
- 他の猫と接触する機会が多い、口内炎や皮膚病、風邪がなかなか良くならない
- 「胃腸炎」「腸閉そく」
- 食欲がない、布やスポンジなど食べ物以外のものをはき出す。
- 「風邪」
- くしゃみや鼻水、涙や目ヤニが目立つ。
- 「ぼうこう炎」「尿石症」
- 尿の色が赤い、頻尿ぎみ、陰部をしきりになめている。
- 「腎臓病」
- 飲水量や尿量が増えた、食欲が落ちた、吐くことが増えた。
- 「歯周病」
- 口が臭い、歯が茶色に変色してきた、顔をかたむけて食事する、ヨダレが多い。
診察方法
犬の場合と同様、触診によって全身の状態を確認することから始めます。猫は、おしっこ関連の病気にかかりやすい傾向がありますので、排せつの状態を伺うかも知れません。平時と比較する上でも、小まめに観察していただけると助かります。
我が家の実例
昨日他界した17歳の猫「ななちゃん」のケースです。
一昨年前から甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)という、ホルモンバランスが崩れる病気を発症していました。交感神経が刺激されるため、かえって食欲が増加し、下痢や嘔吐(おうと)を繰り返しては痩せていくといった状態です。
さらに最近、おしっこの量やお水を飲む量が増え、最近食欲が落ちて吐きやすく、口臭がきつくなってきました。慢性腎不全の発症が考えられます。ここに挙げた症状に心当たりがある方は、早めに受診されることをお勧めします。
当院からのアドバイス
猫の疾患は犬と比べて、様子を見られてしまうことが多いようです。家の中にいることが多く、散歩中に会話をするという習慣がないため、他の猫と比べる機会が少ないのでしょう。だからこそ、ちょっとしたことでもご相談いただきたいのです。特に問題がなかったとしても、そのこと自体が安心材料になるはずです。